2023年7月22日土曜日

讃美ケ丘別荘地K邸、改修工事その1ー床下調査編

畑と猫とDIYの記事ばかり挙げているので、
普段、どんな仕事をしているのですか?
な~んて声が聞こえてきたので、たまにはお仕事の話を。

讃美ケ丘内の中古山荘を購入された方から、
改修工事設計監理の依頼があり、本日は破壊を伴う現地調査です。
物件の購入前は、ホームインスペクション等の目視調査は可能ですが、
床板や天井、壁を剥がす等の破壊を伴う調査は行えません。
当物件は物件購入前の目視調査にて、床が大きく傾斜していたことから、
物件の購入後に床板を一部撤去し、床下を調査することにしました。


床下空間の土が、山側のみ湿っています。
建物の山側の束はもれなく腐朽しています。
目立つものでは、束が座屈しています。
大引も腐朽し始めています。
おそらく、高湿度+蟻害かと思います。
腐朽の度合いはトンカチで材料をたたき、
その反力でどの程度の断面が腐朽しているのかを判断します。
運よく?根太、床下地合板には腐朽が見られません。
さて、どのように改修をするべきか。。。。




















本日は、とりいそぎ、応急処置です。
油圧ジャッキで大引を持ち上げ、桧の束を挿入。
あくまで、応急処置なので、今後、プロの職人さんに
改修をお願いすることになります。




















今回起きた事象について検証してみました。
当該建物は傾斜地に建っています。基礎は布基礎で、床下空間は土です。
べた基礎を採用している場合や、布基礎+防湿コンを設けている場合には
該当しないのですが、上の絵の様に、
傾斜を流れてくる雨水+屋根雨水が基礎下をくぐり抜けて
床下空間を高湿度化させたのだと思います。
高湿度を好むシロアリに狙われたか、
木材腐朽菌の繁殖に伴って地面に近い木材が腐朽し、
束の中にトビイロケアリ(黒アリ)が巣を作ったのだと思います。














腐朽していないフローリング+床板+根太を残したまま、
果たして、その下の大引+束を上手に交換することができるだろうか。。

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