2022年6月29日水曜日

蟻害

山中湖のとある別荘地内で、中古山荘の改修工事の設計依頼があり、本日は現地視察です。
プライバシー保護の観点から、建物が特定できるような外観写真はこのブログに掲載できませんが、蟻害についてだけ、少し。
かつて山中湖村は寒冷地につき、白アリの生息域ではなかったそうなのですが、昨今の温暖化で、標高の低いエリアではヤマトシロアリが確認されているそうです。
今回紹介するのは、ゴキブリの仲間であるシロアリではなく、
黒蟻の中のトビイロケアリです。
体長3mmほどしかない小さな蟻で、普段は屋外の地中や枯れ木の中にいることが多いのですが、家の建材が何らかの理由で湿っている場合(雨漏り、水漏れ、湿気高、植物に囲まれ過ぎて風通しが悪い、などなど)柱や土台にも営巣することがあり、繁殖力が高いので大発生してしまうことがあります。
山中湖近辺の古い山荘を改修する際、このトビイロケアリによる、構造躯体の劣化をよく目にします。
トビイロケアリの蟻道です。
シロアリの蟻道は固くて丈夫ですが、
クロ蟻の蟻道は手で簡単にポロポロ崩れます。



上部からの雨掛かりで土台が常に濡れているため、
トビイロケアリが土台内部に侵入しているようです。
土台内部に巣を作っているかどうかまでは、
この時点ではわかりません。
庭に巣があって、食物を求めて、家の中に進入するために
土台を食い荒らしたのかもしれません。


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