2022年4月26日火曜日

寒冷地(山中湖)別荘、あるある 1;基礎(凍結深度)

1;基礎(凍結深度)  東京都心部比較1.2~1.5倍コスト増
専門用語ですが、凍結深度という言葉があります。
地面の凍結が起こらない地表面からの深さのことを指します。
ん?地面の凍結?はい、山中湖近辺では、冬場に地表面15センチ程度は軽く凍ります。
地面に鍵を落とすと、キーンと鳴ります。
真冬の時期、地面の中は、深ければ深いほど大気温度の影響を受けにくく、
暖かいので、カエルもトカゲの土の中で越冬しますよね。
さて、山中湖村では60センチを凍結深度としています。(標高にもよりますが )

その凍結深度が建物のどこに、どんな影響を及ぼすかといいますと、基礎です。
土には水分がありますよね。水入りペットボトルを冷凍庫に入れたご経験のある方なら、
分かるかと思いますが、水は凍ると体積が増えます。
約9~10%体積が増えるとされていて、凍結膨張といいます。
凍結膨張が地面で起きると、建物を持ち上げる方向に地面が膨れ上がることになります。
冬、建物が持ち上がり、春は下がり、を繰り返すと、基礎が割れたり、
建物が傾いたり、といった原因となるので、
建設省告示第1347号(平成12年5月23日)において、
基礎の根入れの深さは(GLから基礎の底部まで)凍結深度よりも深いものとする。
と定めいているのです。
東京都心部では地面が凍ることはありませんので、
建設省告示第1347号で定める最低の深さ(べた基礎12センチ以上、布基礎24センチ以上)
に少し余裕を持った程度の20~30センチ(場所によります)
くらいの深さの基礎が一般的です。
寒冷地においては、倍の深さの土を掘って、倍の深さ分の基礎コンクリートが
必要になってくるので、コスト高につながってくるのです。

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東京都心部など、温暖地域の基礎
地面から20~30センチほど、
基礎を地中に埋めるのが標準的です。

山中湖近辺での基礎
図の赤い破線ラインが凍結深度で、
地表面下60センチほどです。
凍結深度よりも深い位置に基礎を着地させます。













































今回は基礎(凍結深度)について記しましたが、
その他の寒冷地(山中湖)別荘の注意点はこちらをご覧ください。

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